水道水はそのまま飲んでも大丈夫?
厚労省が定める日本の水道法では、給水栓において遊離残留塩素が0.1mg/L以上であることが義務付けられていますが、残留塩素は時間とともに減少する性質があるため、水道水に塩素剤注入を行っている浄水場を出る際には少し多めの残留塩素となるように設定してあるので、浄水場の近くでは1mg/Lほどの濃度で、各家庭の蛇口では平均して0.4~0.8mg/Lほどの濃度になります。ただこれぐらいの残留塩素量であれば、そのまま飲用しても体内の胃酸自体の主成分である塩化水素と同化していまうため、味や臭いはともかく、飲食による水道水の残留塩素量自体はそれほど問題ではありません。
※残留塩素とは上水道やプールの殺菌に使用されている次亜塩素が残留したものです。漂白剤や殺菌剤などの高濃度の次亜塩素水溶液と、塩酸などの強酸性物質(トイレ用の洗剤など)と混合すると、黄緑色の有毒な塩素ガスが発生します。欧州連合のハザードシンボルでは、環境への危険性(N)の表示が義務付けられています(漂白剤や防カビ剤の主成分)。